ダイエットやボディメイクのため、摂取する栄養素について気をつけている方は多いと思います
最近はコンビニ食などでもタンパク質を多く摂取できることを売り文句にしている商品も多くなり、タンパク質についての関心が高まっています
ここではそのタンパク質についての基本的な知識と、どれくらい摂取したらいいのか、またどんな食事を取ればいいのかをご紹介していきたいと思います
タンパク質とは
体の材料になる
タンパク質は私達の体の材料となる栄養素です。
タンパク質は体内でアミノ酸に分解され、それを材料に筋肉はもとより、内臓や爪、肌、髪の毛などが生成されます。我々の体は3ヶ月ごとに新しい細胞に生まれ変わっていると言われており、その全てにタンパク質=アミノ酸が使用されています。
そのためタンパク質が不足すると髪が傷んだり抜けたり、筋肉が落ちて疲れやすい体になります。
体を動かすエネルギーになる
アミノ酸は体の材料となるとともに、体細胞の中に取り込まれ、ミトコンドリアへ運ばれます。ミトコンドリアの中でTCAサイクルと呼ばれる様々な化学変化を行った後、最終的にアデノシン三リン酸(通称ATP)に変換され、体を動かすときのエネルギーとして消費されます。
このTCAサイクルにはタンパク質の他に糖質(炭水化物)や脂質も取り込まれ、それぞれ同様にATPに変換されます。タンパク質はATPに変換される過程の中で、一度糖質や脂質に変換されるため、これらに比べると変換効率が悪くエネルギーとしては使われる優先度は比較的低くなります。
エネルギー源として使われる場合の生産エネルギー(摂取カロリー)は1gあたり4kcalになります
アミノ酸の働き
我々の体を作るアミノ酸は全部で20種類存在しています。
その20種類のうち11種類は体内で他の栄養素から合成できますが、9種類は合成できないため食品から直接摂取する必要があります。
この体内で合成できるアミノ酸を非必須アミノ酸、食品から摂取しなくてはならないアミノ酸を必須アミノ酸と呼び、区別しています。
必須アミノ酸は全9種類で、以下が含まれます
- バリン
- ロイシン
- イソロイシン
- トリプトファン
- スレオニン
- ヒスチジン
- フェルアラニン
- メチオニン
- リジン
これら必須アミノ酸9種類をまとめてEAAと呼び、サプリメント等として販売もされています。
また必須アミノ酸のうち、分岐した分子構造を持った、バリン・ロイシン・イソロイシンの3種類をまとめてBCAAと呼び、これらのみをまとめてサプリメント等として販売されています
EAAやBCAAについての詳しい説明は別記事にまとめますが、アミノ酸は体の材料となるとともに、体に対して”筋肉を増やせ!”という指令を出すスイッチにもなっているためダイエットやボディメイクにおいては、この必須アミノ酸をいかに摂取するかが重要なポイントになっています
目標摂取量
厚生労働省が定めている一日の目標摂取量は、成人男性で60g、女性で50g
ですが筋トレやダイエットをしている人はそれよりも多くの量を摂取することが望ましいです
一般的には
体重(kg)✕2g
のタンパク質を摂取することが良いとされています
タンパク質を取りすぎると肝臓に負荷がかかり、最悪、基礎代謝が低下する場合がありますが、厚生労働省においておも摂取量の上限は定められておらず、多くのトレーニーたちの経験から、体重の3~4倍程度では問題がないとも言われています。
逆に摂取量が少なくなると以下のような体調不良に繋がります
- 基礎代謝の減少
- 髪や爪の異常
- 筋肉の減少
- 冷え性
タンパク質が豊富な食材
タンパク質は肉・魚類に多く含まれており、野菜では豆類やブロッコリーに豊富に含まれています。
大体肉・魚類であれば100g中に20g程度のタンパク質が含まれており、1日の推奨量60gであればだいたい300gの肉・魚類を食べることで摂取できます。
タンパク質を豊富に含む食品の主な含有量について下表に示します。
材料名 | タンパク質量 (100gあたり) | 脂質 (100gあたり) | 炭水化物 (100gあたり) | カロリー (100gあたり) | 備考 |
鶏むね肉 (皮なし) | 24.4 | 1.9 | 0 | 113 | 生 |
鶏もも肉 (皮なし) | 19.0 | 5 | 0 | 113 | 生 |
たまご | 12.1 | 10.1 | 0.4 | 141 | Sサイズ2個相当 |
カツオ | 25.8 | 0.6 | 0.2 | 108 | 生食 |
まぐろ | 25.4 | 2.4 | 0.4 | 116 | 生食 |
豆腐 | 5.3 | 3.5 | 2.0 | 56 | 絹ごし |
枝豆 | 11.7 | 6.2 | 8.8 | 125 | 生食 |
ブロッコリー | 5.4 | 0.6 | 6.6 | 37 | 生食 |
しかし、ダイエットなどで体重の2倍のタンパク質をこのような食材から摂取するには1日で600g以上の肉類を摂取する必要があり難易度は高めになります。
そこで、タンパク質を多めに摂取するかたはプロテインを使用することをオススメします。
プロテインと聞くと飲むと筋肉ムキムキになる危険な薬品のようなイメージを持っている方もいらっしゃいますが、決してそんなことはありません。
プロテインとはタンパク質の英語表記であり、ただのサプリメントです。
原材料は牛乳のもの(ホエイプロテイン)と大豆のもの(ソイプロテイン)が主流であり、水に溶かして飲むのが一般的です。普通容量で、一杯15~20gのタンパク質が補給できるので、ボディメイクにおいては最もおすすめするサプリです
ダイエットにおすすめのタンパク質重視メニュー5選!
食材としては紹介したとおりですが、料理として食べる場合にタンパク質補給がしやすいメニューを5つ紹介します!一週間のメニューの参考にどうぞ!
チキンステーキ
タンパク質豊富な鳥もも肉に塩・こしょうをして焼きます。このとき油を使用するなら少量のオリーブオイルがおすすめ!もも肉はもともと脂質を若干多く含みますので、調理するときの熱で脂が融け出てきますので、使用する調理脂は焦げ付かない程度の少量でOKです
脂質を制限する場合は、皮を取り除いて調理をオススメします!
メニュー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | カロリー | 備考 |
チキンステーキ | 26.3 | 17.9 | 0 | 255 | 皮付き・100g |
よだれ鶏
料理に馴染みのない人にはインパクトある名前ですが、鶏むね肉を蒸して、ピリ辛のタレをかけたモノ。
元々高タンパク低脂質の鶏むね肉を蒸し調理しているため、圧倒的な低脂質を誇ります。若干パサツキがありますが、ピリ辛の粘度高めのタレが弱点を補い、相性は抜群です
(ちなみに私のダイエット期の主戦力でタレもかけずに食べます)
メニュー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | カロリー | 備考 |
よだれ鶏 | 15.8 | 4.8 | 5 | 144 | タレ付き・100g |
さしみ
魚はそれこそタンパク質の塊のようなものです。余計な調理もなくたべるさしみやタタキは高タンパク低脂質の代表格です
欠点としては費用がかかることですが、たまの贅沢には丁度いいかもしれません
メニュー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | カロリー | 備考 |
カツオのたたき | 25.8 | 0.6 | 0.2 | 108 | 10切れ程度 |
マグロ | 25.4 | 2.4 | 0.4 | 116 | 10切れ程度 |
たまごサンド
たまごは完全栄養食とも呼ばれ、タンパク質と脂質のバランスが良く、他の栄養素も豊富に含むため、ブロッコリーとともに最高の筋トレのお供となる食材です。
実は脂質は筋肉を合成するためのホルモンの材料になるため、適度に摂取することが良く、ボディビルダーも脂質源として良く卵を使用します。
しかし炭水化物は含みませんので、弱点を補うためにサンドイッチとすることで炭水化物も補給することができるため、たまごサンドは攻守のバランスに優れたメニューであるといえます
メニュー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | カロリー | 備考 |
たまごサンド | 14.0 | 18.8 | 35.8 | 349 | 卵1個 食パン5枚切り1枚分 |
お好み焼き
え! 炭水化物でしょ!!?
と思った方も多いかもしれませんが、実はお好み焼きはタンパク質が豊富です。
関西人のソウルフードお好み焼きは、「粉もん」として知られていますが、その粉、小麦粉にはグルテンと呼ばれるタンパク質が豊富に含まれています。
加えて、トッピングも豚肉ではなく、イカやエビなどの海鮮を選択すれば脂質も抑えることができます
メニュー | タンパク質 | 脂質 | 炭水化物 | カロリー | 備考 |
お好み焼き(豚玉) | 21.3 | 38.3 | 54.5 | 621 | ソース・マヨネーズ含む |
まとめ
タンパク質多く含む食材をいくつか抑えて、それを軸に料理のレパートリーを増やしていけば、タンパク質の摂取はそんなに難しくはありませんのでぜひ、様々な料理に挑戦をしてみてください
しかし、それでも脂質の量を抑えたり、手軽にタンパク質を補給したい!というかたにはプロテインがオススメです! 私も1日2杯、40g分のタンパク質をプロテインから摂取しています!
特に筋トレを行う方は相性抜群ですので、是非とも検討をしてみてください
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